<愛のセンリツ>を最後まで読んでくださってありがとうございます。小説投稿サイト【エブリスタ】で更新していたこの作品ですが、ご存知の通り色々アウトで強制非公開になった曰く付きの作品です。未だにどの辺がアウトだったのか解りませんが、思い当たるとしたら作品全体
愛のセンリツ 13話(終)
千里と結婚した私は通っていた高校を退学した。元々好きで通っていた学校じゃなかったからあっさりしたものだった。ただ親友の多佳子には退学に至った事情を説明した。私があの蓮河拓と結婚したと知った時の多佳子の驚きぶりは相当なものだった。だけど其れを知っても尚、
愛のセンリツ 12話
私に対する千里の傲慢さや我侭さは……(其れらは全て虚勢だったってこと?)──ううん、虚勢じゃなくて…甘え?今までの私に対する仕打ちは、不幸な境遇を逆手に取って本当の自分を覆い隠さなくては生きて来れなかった不器用な彼の遠回しな甘えだったのなら私は其れを受
愛のセンリツ 11話
「尿検査では陽性と出ました。ただ時期が早くてエコー確認が難しいので確定は出来ません。一ヶ月後にもう一度いらしてください」「そうですか、解りました」「……」一体何がどうなっているのか訳の解らない状態の私を尻目に、千里は淡々とお医者さんと話を進めていた。千
愛のセンリツ 10話
其の日もいつものように千里に抱かれる。機嫌のいい時の千里は乱暴な抱き方をしない。(解りやすいといったら解りやすい性格なのかも)「んっ、んん」「律、今日はやけに感度がいいな」「そ…そう?あっ、んっ……千里が優しいからじゃない?」「なんだよ、俺はいつも優し
愛のセンリツ 9話
最初におかしいなと思ったのは浅い眠りだった。疲れているはずなのに中々寝付けない日が続いた。そしていつもはほとんどズレることのない生理周期。今回に限って既に三週間以上も遅れている。加えて体の倦怠感があった。「……」(妊娠──ってことはないよね)こういう症
愛のセンリツ 8話
「あっ」「バック──久し振り」「! や、やだぁ──」いきなり前戯もなしにグッと挿入られた。「っ!痛っ、いやぁぁ」「くっ、やっぱり……滑りが悪いなぁ──律、もっと妄想してよ」「な……何っ」「此処が、誰もいない教室で……んっ、俺は律の担任教師だ」「……」「
愛のセンリツ 7話
ピピピピピッカチッ「……」いつもの朝が来た。新しい一日の始まり──といえば爽やかなイメージだけれど、此処最近眠りの浅い私には朝が来るのが憂鬱にさえ感じた。(なんだろう……別に夢を見ているって訳でもないのに)欠伸をかみ殺しながらキッチンに立った。主に夜中に
愛のセンリツ 6話
そんな中で私と千里はあの日……四年前のあの日、私たちの住処だった施設で出逢った。あの時私が読んでいた本こそ、千里──いや蓮河拓の本だった。千里は小説の中だけでは自分が知る事のない幸せな話ばかりを書いていた。其れは彼の願望でもあり憧れでもあった。決して自
愛のセンリツ 5話
男の人からされる行為が私にとっては驚きの連続で、既に私は抵抗する気力もなく男の人に逆らうことなく全てを受け入れていた。「はぁはぁ…」「さぁて…入るかな?」男の人が小さく何かを呟いた瞬間、今まで舌で舐められていた処に何か入れられる感触がした。「っ!」「ま